浮世絵師の魂、
江戸職人の技。
印象派誕生のきっかけとなった
江戸生まれの天才浮世絵師、葛飾北斎。
その名作『冨嶽三十六景』の絵柄を、
江戸職人の技が息づく伝統工芸品・屏風にあしらいました。
価値ある美と技を融合させた東京の銘品「北斎屏風」が、
日々の暮らしを華やかに彩ります。
冨嶽三十六景 『御厩川岸より両国橋夕陽見』 すみだ北斎美術館蔵
印象派の巨匠も魅了した
江戸の天才浮世絵師
19世紀後半の西洋で、新しい表現を求める芸術家たちを
日本の美術が魅了し、ジャポニスムを巻き起こしました。
なかでも最も注目されたのが、浮世絵師・葛飾北斎。
その大胆な構図や鮮やかな色彩、
自然・人物・生活・幽霊など森羅万象を描くスタイルは、
ドガやゴッホをはじめとする印象派の画家、そして
西洋美術のあらゆる分野に多大な影響をもたらしました。
『冨嶽三十六景』に見る北斎の価値
日本が誇る富士山を、四季や地域ごとに多彩な表現で描いた名作『冨嶽三十六景』。その代表作『神奈川沖浪裏』には1/10,000秒のシャッタースピードでしか撮れないとされる一瞬の波形が描かれています。もちろん当時は写真などなく、北斎の並外れた観察眼や想像力のなせる業と言えるでしょう。
東京すみだは
北斎の生誕地
約90年に及ぶ生涯のほとんどを東京すみだで暮らした北斎は、隅田川や両国橋などこの地の名所を数多く描きました。93回も引っ越しをしたという驚異の数字は、常に新たな発想を得ようとする北斎の挑戦心の表れでしょうか。
金彩屏風 『七彩箔 本金松』 片岡屏風店作
1,300年も愛され続ける
職人手作りの調度品
古くから風よけや間仕切りとして暮らしを支えてきた
日本伝統の室内装飾品「屏風」。
じゃばら状に立てる独特な形こそが、最大の特長。
好みの角度に開くことで絵画の表情を変えるなど、
日本人ならではの美意識に育まれてきました。
木枠・紙漉き・ふち塗り・貼りなどの職人たちが
力を合わさなくては完成しない、伝統技術の結晶です。
和紙の特性を活かした
伝統の日本屏風
中国から伝来した屏風は、日本で独自の進化を遂げました。たとえば、「紙の蝶番(ちょうつがい)」で木枠同士を強固につなぐ技術は日本特有のもの。絵画を貼る際も、紙ごとの特性を見極めて水を打つ量を調整し、ピンと張った状態に仕上げます。伝統の屏風作りには、職人の経験と勘が欠かせないのです
都内にある
唯一の屏風専門店
東京すみだで3代にわたり伝統技術を受け継いできた、私たち片岡屏風店がひとつひとつ丁寧に手作りします。和室はもちろん、洋室にこそ屏風を飾ってセンスを際立たせてほしい。それが、屏風の新たな可能性を探求する私たちの願いです。
片岡屏風店 代表
東京マイスター
片岡 恭一
北斎屏風に関するお問い合わせ
03-3622-4470
月曜~土曜AM10:00~PM5:00
日・祝祭日は休み(土曜は不定休となります)
[ご来店時のご注意]
当店は屏風博物館に併設しておりますので、来館される前に日時をご連絡ください。
拝観時、スムーズに対応させていただけますのでご協力ください。